FC2ブログ

第105話:「黒胡麻ニンニク健康法」



◆備忘録から
古い備忘録ノートを整理していると、忘れかけていた「黒胡麻ニンニク」のレシピをみつけました。日付をみると8年前になります。来院された84歳の御婦人Aさんから教わって書き留めたものです。腰痛で来院されたAさんは大正10年東京深川生まれ、どこか女優の岡田嘉子に似て、背筋がしゃんとしているのでとうてい84歳にはみえないほどでした。聴けば、それまで病気らしい病気ひとつしたことがないとおっしゃいます。その健康の秘訣はなんでしょうかと伺うと、ほぼ20年間毎日飲み続けている自家製の「黒胡麻ニンニク」にあると教えていただいたのです。そこで今回は「黒胡麻ニンニク」の作り方を紹介してみます。

◆「黒胡麻ニンニク」の作り方
【材 料】:黒胡麻を1合、ニンニクを親指大にしたもの10個、ハチミツを1合。
      黒胡麻は「洗い胡麻」ではなく「炒り胡麻」。ニンニクは国産品を使う。
【作り方】:黒胡麻をフライパン(orほうろく)で炒る。
      1合を数回にわけて油が出るまでていねいに炒る。
      炒った黒胡麻をすり鉢でよくする。
      すり胡麻を容器に移し替え、すったニンニクとハチミツをよく混ぜる。
      1か月寝かせれば出来上がり。
【飲み方】:毎日ひと匙飲む。ニンニク臭があるので寝る前に飲む。疲れたときにこれを
      飲むと疲れがとれる。永く飲み続けるほど風邪をひかなくなる。

◆「黒胡麻ニンニク」の効用
黒胡麻とニンニクは健康補助食品の材料として定番ともいえるものですが、いまいちどその効用を整理してみます。
「胡麻」といえば抗酸化物質「ゴマグリナン」の一種「セサミン」が含まれており、活性酸素を除去することで老化防止やガンの予防にもなるとされています。また、「ゴマグリナン」は食物繊維の仲間で女性ホルモンの「エストロゲン」と似たようなはたらきをするので、更年期女性のホルモンバランスを調える作用もあります。
「ニンニク(大蒜)」はビタミンB類が豊富で筋肉疲労を改善し、また胃腸のはたらきを助け、薬味として使われるように抗菌作用にも優れています。

これらを「薬膳学」から考察してみれば、「胡麻」は老化に関わる「腎」に、「ニンニク」は胃腸に関わる「脾」にはたらくと分析できます。つまり「黒胡麻ニンニク」は「腎(=先天の気)」と「脾(=後天の気)」の両方の「元気」にはたらくわけですから、養生を目的とする「保健薬膳」としても当に理想の組み合わせです。

◆健康法には時機がある
今回のことで思ったのですが、健康法との出会いには時機(タイミング)があるようです。つまり、健康法と出会う際には、そこで芽生え始めている健康に対する「意識」がそれとかみ合っているかとか、その健康法を必要としている「予感」がそこにあるかなど、当に時機が熟していることが必要条件のような気がします。となれば、漫然と選択するのではなくて、主動的に選択してこそ健康法は自分のものになっていくのです。

というのも、8年前はこの「黒胡麻ニンニク」を作って毎日飲んでみたものの、結局1か月も続かなかったのです。そのころは特にどこが悪いということもなく、当然健康に対する「意識」は希薄でした。それなりに健康であるゆえに時機は熟してなかったということです。

それが8年たってみると、人並みに「加齢」を意識するように身体の衰えを実感するようになってきました。「黒胡麻」で「補腎(腎の機能を補う)」して、「ニンニク」で「健脾(脾胃の機能を健やかに)」する必要性をようやく身体が実感するようになってきました。
古い備忘録ノートから、忘れかけていた「黒胡麻ニンニク」のレシピが目に留まったこと自体、なにか意味がありそうです。Aさんとの御縁から教えていただいた「健康法」がようやく日の目を見るのに8年かかったことになりますが、むしろこの時機を大切にして、さっそく「黒胡麻ニンニク健康法」を始めたいと思っています。
関連記事
スポンサーサイト